活性酸素は「体内公害」
活性酸素は生活活動の「産業廃棄物」

近藤元治・京都府立医科大学教授:毎日(94-03-05&95-01-28)から

 

  どんな工場でも、生産活動により必ず産業廃棄物が出ます。産業廃棄物が処理能力を越えて作られると公害が生じ、環境に悪影響をもたらします。体でも同じで、エネルギー源の燃焼に利用された酸素は、最終的に水素と結びつき水となるが、その過程で産業廃棄物といえる体内公害物質・活性酸素を生じる。
 

私たちの体の廃棄物は活性酸素

 
■ 体内公害物質である活性酸素とは何か?
  「私たちの生存に不可欠な酵素がその元区なのです。昔から高濃度の酸素の中では、動物はけいれんや呼吸不全を起こしすことが知られています。これは酸素が中枢神経や呼吸器に毒性を発揮するからです。酸素も使い方によっては、危険と紙一重なのです」
 
■ 活性酸素は不安定で化学反応をする物質
  体内に入った酸素は、細胞内で様々な物質を酸化させ、自らは還元される。その過程で大気中のものより活性の強い酸素の親類や、その関連物質ができる。これが、『活性酸素』と呼ばれるものです。関連物質のなかには、それを構成する分子、原子の電子が極めて不安定になっているため、やたらと周囲の物質から電子を引き抜いて、自らを安定させようとするものもあります。これが『フリーラジカル』とよばれる過激物質です。
 
■ 消毒用オキシドールも活性酸素の仲間
  活性酸素には様々な種類があるが、中にはおなじみのものがある。過酸化水素。これを含んだ液が消毒薬のオキシドールとして知られている。オキシドールを傷口に塗るとばい菌を一瞬のうちにやっつけてくれるが、それと同じように活性酸素は体内で細胞に障害を与えるというのだ。

 

 
活性酸素はさまざまな病気に関与

 
■ 活性酸素やその仲間のフリーラジカルは多くの病気に関与!

  激しく化学反応する活性酸素やフリーラジカルは、細胞膜の脂質やたんぱく質、核、酵素などに障害を与え、様々な病気を誘発したり、関与したりすると考えられるのです。たとえば、動脈硬化、発ガン、糖尿病、老化、心臓や脳の疾患、自己免疫疾患、白内障、てんかん発作、凍傷や火傷、貧血、アルツハイマー病。

 

 
活性酸素から体を守るビタミン(抗酸化剤)

 
■ 過剰な産業廃棄物・活性酸素を処理する
  幸いなことに体内公害から身を守るため、私たちは、活性酸素やフリーラジカルを消去する素晴らしいシステムをもっています。したがって日常生活では問題ないのですが、ストレス、高齢化、放射線や紫外線の照射、化学物質、感染症などが、そのバランスを破壊すると考えられます。
  産業廃棄物・活性酸素の処理システムのバランスの崩れを補うのが、ビタミン(抗酸化剤)です。
 
■ 体内公害物質の活性酸素の弊害を防ぐビタミン(抗酸化剤)
  「体内公害物質・活性酸素」の処理にビタミン(抗酸化剤)が重大なかかわりを持つことが近年明らかになってきた。活性酸素やフリーラジカルによる傷害を防御するものとして、研究が進められているのが「抗酸化剤」で、ビタミンもその作用がある、としてにわかに注目を浴びている。
  ビタミンC、Eや、Aの仲間で、いまブームの渦中にあるカロチン、ビタミン様物質のユビキノンなどがそうだ。ある種のビタミンが「成人病や老化、がんの発症などを抑える」といった情報がたびたび飛び交ったり、ノーベル賞を2度も受賞した大科学者・ボーリングがビタミンに過大な期待をかけ、自らもビタミンを大量服用していた理由も、ここにあるといっても過言ではない。
 

 

コ メ ン ト : ビタミンは、摂取量、化学合成品か天然品か、副作用など、検討項目があります。しかし、SOD様作用食品は、天然の材料を原料にしているため、副作用の心配などは皆無です。