アレルギー性疾患A   粘膜の炎症

  アレルギーの症状が粘膜に発症すれば、代表的な疾患として、花粉症、アレルギー性鼻炎、気管支喘息があります。
  『花粉症』とは、鼻や目の粘膜に炎症が生じ、鼻や目にアレルギー症状および全身症状を招くものです。
  『アレルギー性鼻炎』とは、症状が鼻のアレルギー症状に限局化され、季節に関係なく発症するものです。
  『気管支喘息』とは、気管支の粘膜に炎症が起きるもので、炎症により気管支が狭小化するものです。

 

花   粉   症

 
  小泉一弘医師(栃木県日光市)によれば、花粉症罹患率は74年(3.8%)、86年(11.3%)で、ここ12年間で4倍以上になっています。増加原因として、大気汚染や食事の欧米化、住環境の変化などがあげられます。

 
 症     状
  花粉症(抗原)とグロブリン(抗体)との抗原抗体反応の結果、鼻や目の粘膜の細胞に炎症が起き、ヒスタミンが生成されます。このヒスタミンが鼻や目の血管や神経に作用し鼻水や目の痒みを引き起こします。
鼻アレルギー症状 : くしゃみ・鼻水・鼻づまり・時に咽喉がいがらっぽい
目アレルギー症状 : かゆみ・眼球結膜の充血・流涙・目がまぶしい
 全   身    症   状 : 頭痛・下痢・全身倦怠感・多量花粉吸入で希に喘息様症状
 風 邪 と 鑑 別 : くしゃみ・鼻水の期間が風邪より長く、発熱がない
自 己 による 診断 : 鼻や目のアレルギー症状が花粉の飛散時期と一致する
医 師 による 診断 : 鼻粘膜の浮腫・好酸球やI g Eの検査・花粉抗原検索検査

 
 原因植物と花粉症
  スギ花粉は2月〜5月初旬で、ヒノキ花粉はスギ花粉よりやや遅延しています。ヒノキ花粉はスギ花粉と共通抗原で、ヒノキ花粉はスギ花粉症にもなります。
 
期間 花粉症原因植物
2〜6月  スギ ヒノキ ・ マツ ・ ブナ ・ イチョウ
5〜7月  カモガヤ ・ オオアリガエリ
8〜9月  ブタクサ ヨモギ ・ クワ
8〜10月  イネ ・ ススキ ・ チカラシバ ・ オヒシバ

 

 
アレルギー性鼻炎

 
  花粉症と間違え易いのが、最近、急増しているアレルギー性鼻炎です。

 
 症     状
  花粉症が、当該花粉の季節に限定されるのに対して、アレルギー性鼻炎は、季節に関係なく、通年性の発症です。鼻アレルギー症状(くしゃみ・鼻水・鼻づまり・咽喉がいがらっぽい)が主体で、目症状は少ないようです。

 
 原 因 物 質
  アレルギーのほとんどの原因は、ダニです。羽毛や羊毛布団などのダニの糞や死骸の吸入が原因となります。他に、ハウスダストやカビなども、アレルギー性鼻炎の原因となることがあります。

 

 
気 管 支 喘 息

 
  気管支喘息の発作も、花粉症と同様のメカニズムです。花粉症が鼻や目の粘膜での炎症に対して、喘息は気管支の粘膜が抗原抗体反応の結果、炎症をおこしているのです。

 
 症     状
  気道(気管支)が、平滑筋の収縮や浮腫によって、狭くなり息苦しくなります。この状態のひどいのが喘息の発作です。気管支粘膜の浮腫で痰が増え、この痰を吐き出そうと、咳が出てきます。ヒューと笛のような呼吸音がして、吸気より呼気の方が困難です。進行すれば、薬も奏効せず、時に窒息して死亡することもあるそうです。

 
 原 因 物 質
  最近の快適な住環境が、ハウスダスト中のダニを増やし、そのアレルギーで喘息が多発します。また、工場排煙や車の排気ガスによる大気汚染も、喘息を増やす原因です。

                  

 

 
アレルギー性の粘膜の炎症対策

 
  いずれの疾患も抗原抗体反応のため、根本的な治癒は望めないようです。

 
 薬 物 療 法
  いずれの疾患でも、症状が強い場合は、粘膜の炎症抑制に、「ステロイド剤」を主体として用いることが多いようです。尚、気管支喘息の「吸入ステロイド」は目的の患部に正確に届くように工夫され、副作用の軽減を図っています。「花粉症」や「アレルギー性鼻炎」では、「抗ヒスタミン剤」や「抗アレルギー剤」を用いますが、副作用の懸念があるため、素人判断で用いないようにしましょう。

 
 SOD様作用食品
  SOD様作用食品は、自然の植物を加工した副作用の全くない健康食品で、抜群の抗炎症効果を発揮します。抗炎症剤としてのSOD様作用食品の継続的な摂取は、「花粉症」や「気管支喘息」などの粘膜の炎症の予防に有効であると思われます。
  なお、「花粉症」では、SOD様作用食品を花粉飛散期以外の時期にも少量摂取していると、花粉飛散期になっても、症状は軽度の傾向があります。