第4章  過剰な活性酸素で起こる病気


 2  血管系疾患

 
(a)脳卒中<中風>

  活性酸素、過酸化脂質あ血管系に影響及ぼし、重大な障害を与えるものに脳卒中や心筋梗塞が挙げられます。
  最近では、職場や地方でも検診体制が充実して、検診車が巡回して血圧を測り、心電図をとり、血液検査までおこなうようになりました。誰でも年に1、2回は成人病検査を行うようになっています。
  その検査の結果、「あなたは血圧が高いから、塩辛いものをやめて気をつけないと脳卒中や心筋梗塞にかかりますよ」とか「コレステロール、中性脂肪、ベーターリーポ蛋白が高いから気をつけなさい。お米や脂物をたべすぎないように」などと注意され、医者から、この脂質を下げるといわれている薬や血圧を下げる薬をたくさん処方されます。
  この血中脂質や血圧について、治療を受け薬を欠かさず飲んでいても、なかなか改善が見られない人が多いようです。脂質の増加について、丹羽博士は世間一般で考えられているのとは基本的に異なる見解をお持ちで、これら血管系の障害予防に貴重なアドバイスを寄せられています。
  まず、過酸化脂質の大家、八木先生の研究結果と同様、コレステロールなどの脂質が多いからといって、ただちに直接、脳、心臓の血管に障害を及ぼすものでは決してないということでは一致しています。多くないことにこしたことはないのですが、血液の流れは、末端の細胞に栄養を与えるために流れており、コレステロールなどの脂質が血液中にいくら大量に存在しても、血液の流れには悪影響を及ぼすことはありません。
  ところが、先に見たように細菌や紫外線、放射線や化学物質等の影響で血液中に活性酸素が増加すると、これらの脂質の活性酸素が反応して過酸化脂質が作られます。この過酸化脂質は付着する性質が強く、血管の壁に付着するとやがて血管の中に浸透していき、血管をボロボロにしてしまいます。
  脆くなっている血管(動脈)は、血液の流れにともなう動脈の縛動によって破れてしまいます。血管が破れることで、その末端の細胞へ血液が届かなくなり、48時間以上末端の細胞に栄養が供給されなくなりますと、その細胞は死滅してしまいます。
  手足の皮膚の表面の細胞に血流が届かなくなって死滅しても、腐って皮膚表面よりちぎれてしまえばそれで終わりで、生きていくのにさして支障はきたすことはないでしょう。
  しかし、ひとたび脳の細胞が死滅するようなことになると、直ちに身体の機能障害となって表面化します。脳の上部の右の細胞は左の上下肢(手足)を動かす命令を送り、反対に左の細胞は右の上下肢を動かしており、また、脳の中央にある下垂体の下部にある視床下部のあたりの細胞は、呼吸や心臓を動かす命令を出しています。

コレステロール・中性脂肪は体に有害か?

  これらの細胞に栄養を与えている血液が、48時間以上流れが停止すると、それぞれ左半身麻痺、右半身麻痺、あるいは脳の中央の細胞が死滅すると呼吸や心臓が停止して、死に至ります。これが脳出血です。
  たとえ脳の血管が破れなくても、過酸化脂質が一度血管壁に付着すると、過酸化脂質が接着剤の役目をして、その上にコレステロールや中性脂肪、過酸化脂質などが入り混じって積み重なっていき、血管の内腔はますます狭くなり、つまってきます。
  このような症状が進行して血液の流れが完全にストップすると、出血した場合同様、末端の細
胞に血液が届かず、細胞は死滅し、出血した場合と同じ症状になります。これを脳血栓といい、脳出血の症状は同じなので、まとめて脳卒中と呼びます。
 
(b)心筋梗塞と動脈硬化
  脳の次に大切な細胞は、 心臓の筋肉とその細胞です。心臓を取り巻いて流れ、心臓の筋肉に栄養を与えている血管を冠動脈と呼びますが、この冠動脈は非常に太くて弾力性に富むので、血管内で過酸化脂質が作られ、血管壁に付着して血管の中に浸透していっても、脆くなって冠動脈が破れて出血することはありません。
  しかし、過酸化脂質が血管内壁に付着すると、コレステロールなどの脂質が積み重なって詰まることで『栓塞』ができ、これを心筋梗塞と呼びます。

脳卒中、心筋梗塞発症時の血管内壁
 

  脳の細胞に栄養が流れずに細胞が腐ってしまうのと同じで、心臓の筋肉の細胞にも栄養が供給されなくなり、筋肉が腐り心臓に穴があき血液から外へ流出し、大変な苦しみを伴い、やがて死亡します。つまり、脳血栓と同じ血管内の変化が冠動脈で起こった場合を心筋梗塞と呼ぶのです。
  つまり、血液中のコレステロールなどの脂質は、いくら増加した状態であっても活性酸素さえ上昇しなければ過酸化脂質ができないので、血管の壁には障害が及ばず心配ないということになります。
  もし、検診を受けた際に、コレステロールや中性脂肪が高いと注意されても、あまり神経質にならず、本当に効果のある、低分子抗酸化剤=活性酸素除去剤を摂取することで、治療・予防になるということなのです。
  多くの人が、いくら食事に気をつけて、薬を飲んでも、コレステロールや中性脂肪がなかなか下がらないことを経験的にご存知です。食事・薬でたとえ下がっても、せいぜい20パーセントくらいなのです。それよりも、血液中の活性酸素を減少させることが重要であり、またその方がはるかに効果もあるわけです。
  次章の丹羽博士の開発した活性化低分子抗酸化剤を毎日食べている人々は、脳血栓にあまりかかりません。
  特に心筋梗塞や脳血栓は一度発病しますと、軽快治癒しても、よく再発します。丹羽博士の開発したSOD様作用食品は、客観的に、心筋梗塞の再発防止に強力に効くとはいえませんが、脳血栓には有効で、4〜6包毎日常用している人々では、脳血栓の再発は滅多に起こりません。
  他方、『動脈効果』というのは、脳卒中や心筋梗塞という致命的な状態ではありません。脳や心臓に限らず、それ以外の部位の血管でも起こる状態で、血管の内壁に過剰な活性酸素とコレステロールや中性脂肪からできた過酸化脂質が付着し、血管壁の内部に浸透して、血管が脆弱なっている状態をよびます。
  また、血管内腔が完全に詰まらないまでも、過酸化脂質、コレステロール、中性脂肪が血管内壁に付着して、血管内腔が狭くなっている病的状態をさしています。