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NO.67

 

話題の健康食「寒天」

'05. 7月号

 

先日テレビでも放映されましたが、今「寒天」が話題となっているようです。
「寒天」とは、ところてんやゼリーに使われているのでおなじみですが、原料は海藻(テングサ、オゴノリなど)です。
カロリーは限りなく0に近く、糖質や脂質もほとんど含まれていません。
そして食物繊維が豊富に含まれています。(100g中約81g)。
寒天の食物繊維は基本的には水溶性食物繊維ですが、不溶性食物繊維の性質もあり、
人の消化酵素では分解されず、胃や腸で吸収されにくく、腸内の不要なものを抱え込んで便として排泄されます。
またミネラル(特にカルシウムや鉄分)も多く含まれています。
こういったことから寒天はダイエットに最適な食品であり、さらに血圧低下、コレステロール値の低下、
血糖値の低下などに役立つといわれており、注目されている食品なのです。

 
・・・ダイエットに・・・
○寒天はほとんど 0キロカロリーなのでダイエットにはもってこいの食品です。
○寒天の食物繊維が、水分を保ったまま胃や腸でゆっくりと流れることによりお腹が膨らむので満腹感が得られます。
   寒天を使った食物を食べることにより、食事による食べ過ぎを抑えることができ
   過剰なカロリー摂取を抑えることができるでしょう。
○食物繊維が便秘の改善をすることにより、食物の消化吸収の代謝をスムーズにし、
   脂肪の蓄積を防ぐのに役立つでしょう。

 
 

・・・便秘の改善・・・
○寒天の食物繊維は腸に溜まった老廃物やコレステロールなど、
   余分なものを包み込んで便として体外に排出させるので、体内をキレイにします。
○腸の粘膜を強くする働きや、腸内の善玉菌を増やす働きがあり、腸内環境を整えます。

 
 
・・・高血圧の予防・・・
○寒天の海藻に含まれる成分「アルギン酸」が、体内の塩分(ナトリウム)の調節に役立ち、
   血圧上昇を抑える働きがあります。
○アルギン酸にはカリウムの吸収を助ける働きがあります。カリウムには利尿・降圧作用があります。
   塩分の摂りすぎや肥満による高血圧症の方に寒天はとてもよい食品です。 

 
 
・・・血糖値の低下・・・
○「糖質」は寒天といっしょに摂ることで、
   体内でゆっくりとなだらかに吸収されるので血糖値の急激な上昇を抑える働きをします。

 
 
・・・コレステロールの低下・・・
○食物繊維が腸内のコレステロールを包み込み排泄させる働きがあります。
○胆汁酸の分泌を促進させコレステロールを低下させる働きがあります。

 
 
・・・骨粗鬆症、貧血の予防・・・
○寒天に含まれるカルシウム、鉄分がこれらの予防に役立ちます。
   (寒天100g中→カルシウム660r・鉄4.5r)
※寒天は摂取する分量が多すぎると、体内の水分を包み込み
   脱水症状を引き起こす場合もあるようなので摂り過ぎには注意しましょう。
 
 

   

 

栄養士    高橋 広海             

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