ホーム > 「コロナワクチンは人類史初めての壮大な人体実験」

 
   今回のインタビューは『本当はこわくない新型コロナウイルス』で話題の著者、井上正康医学博士。「薬に殺される日本人」で登場していただいた内海聡先生のお話しを伺い、コロナ騒動の感染者数や死亡者数カウントの仕方が間違っているということや、ワクチンの危険性などにアンテナを張っていたら、井上先生のYou Tubeに出会ったのです。そして著書を拝読し、先生が活性酸素やSODの研究をされていたことにも縁を感じ、取材をお願いした次第です。新型コロナとは何か、どうすればいいのか、ワクチンは有効なのか、とにかく恐怖ばかりが募るなか、私たちにもわかるよう懇切丁寧にお話してくださいました。
 

   欧米と同じことは東アジアでは起きない!日本人は土着のコロナ免疫を持っている
 
―――最近、ワイドショーやニュースを見ていて、なんだかコロナにみんなが過剰反応しすぎているのではと。コロナの怖さって、本当のところはどうなんでしょうか?
井上先生(以下敬称略)   僕は、今回のコロナ騒動や、ある意味メディア、一部の専門家、政府関係者らによる人災だと思っています。メディアの流す情報に翻弄されてきのが現在の日本の実態です。PCR陽性者を感染者と誤解して今日は何人出た、と毎日コロナの恐怖心を煽り続けています。しかし、PCR陽性者=感染者ではなく、極めて不正確で医学的にも無意味な数字なのです。しかし、イタリアやニューヨークの悲惨な状況を流し続け、日本もいずれこうなると自称専門家たちと視聴率を最優先するマスコミが恐怖心を煽り続けています。もともと人間は恐怖に対して無意識に反応するようになっています。虎や毒蛇などを怖がらずに近づくと噛まれて死んでしまいます。だから無意識に怖がる仕組みが遺伝子に刻まれ、正しく怖がった人たちだけが生き残ってきたわけです。この仕組みを逆手にとると、恐怖こそが大衆を支配する最も強力な情報となります。これはアドルフ・ヒトラーも利用した手法ですね。
 
―――コロナ騒動が始まって1年以上がたちましたが、相変わらずメディアは感染者数で一喜一憂し、不要の外出や密を避ける、マスク着用と呼びかけています。先生は新型コロナウイルスの実態をどのようなものだと思われますか?
井上
   これは東アジアに古くから流行っていた風邪のウイルスよりも感染力が6倍強くなった新種であり、感染力はインフルエンザよりも強いのですが、毒性ははるかに弱いウイルスであることが科学的に証明されています。
 
―――少なくとも東アジアではということは、地域によって違いがあると。
井上
   そうです。昨年(2020年)の3月に、ワイドショーや専門家は何もしなければ6月にも日本で42万人が亡くなる≠ニ言って、政府は慌てて緊急事態宣言えお出しました。そもそもこの42万人という驚異的な数値はどこからきたかというと、100年前のスペイン風邪の後で考案された感染症の数理解析モデルで、当時の日本の死者は40万人でした。その解析モデルに日本の感染状況でなく死者の多かったドイツの数値を入力して計算したのです。実際には昨年6月の時点で亡くなられたのは972人のみです。
 

―――日本だけでなく、台湾、韓国、中国など東アジアの死者数がものすごく少ないですよね。この違いはどうしてでしょうか?
井上
   ウイルスとの攻防で重要な役割を握っているのが免疫力なんです。日本や東アジアには古くから土着のコロナウイルスが住み着いており、私たちは子供の頃から風邪の原因ウイルスとして感染してきているのです。新型コロナはこの土着コロナと遺伝子的に約50%類似しており、そのために土着コロナに対する免疫力が新型コロナにもある程度有効なのです。これを交差免疫といいます。つまり東アジアはこの土着ウイルスに対する免疫記憶を持っていたために、同じコロナ仲間の新型ウイルスにもある程度の免疫力を発揮することができました。これは昔からペストで人口の半分以上が亡くなってきたヨーロッパには、ペストに抵抗力の強い人が生き残ってきたことと似ています。このように地域や民族により病原菌に対する抵抗力は遺伝子集団によって微妙に異なります。
 
―――つまり、東アジアはコロナに強くてペストに弱いとい。先生のYouTubeで、日本人が東南アジアに旅行に行って水を飲むと必ずお腹を壊す、それと同じようなことだとおっしゃっていましたね?

井上   昔のことわざでタビをすると水が変わるから気をつけなさい≠ニいうのは、主に感染症のことだったのです。土着の風土病だったものが、いまではジェット機で世界中どこでも数日で行けます。もう国境を封鎖しても意味がない時代を生きているんだということが今回のコロナパンデミックで分かったのです。
 
   感染症分類の判断ミスを報じない、不確実なPCR検査を盲信したマスメディアの作為
 
―――あと、今回の騒動の一因が、感染症の分類にあるといいますが、これはどういうことでしょうか?
井上
   感染症には慎重な対応が必要ですが、緊急課題は新型コロナを感染症2類(一部は1類に運用)の指定から格下げ、または除外することです。1類はペストやエボラなどで街中に死体がゴロゴロ転がっている感染症です。2類というのはSARA、結核、ジフテリアなどで、3類がコレラや腸チフスです。去年の2月頃、医師会がこれはもう風邪の類だから2類から格下げしよう≠ニ言っており、政府も夏頃に安部前首相がそう言っていました。2類に指定されると、無症状でも2週間隔離しないと法律違反になります。この感染症分類を格下げしたら、無症状の人でベッドが埋まることもなく、医療も看護師もこんなに大変な思いすることはないのです。
 
―――どうして格下げの話がなくなってしまったのでしょうか?
井上   当初は医学的にちゃんとした判断ができていましたが、メディアが恐怖を煽ってどんどんエスカレートしていき、それに振り回された政治家たちが引っ込めることができなくなったのです。事実、よほどのやぶ医者でない限り、これは感染力の強い風邪だと薄々分かっています。しかし、過剰反応したあげく、いまさら格下げをして誰が責任をとるんだと、そんなこと言ったら大変という空気が、メディアや行政によって作られてしまったというのが現状ですね。

 
―――しかし、コロナは風邪と違い、後遺症があるとか、味覚障害があるとか、重症化するとか言われていますが?
井上
   そんな症状は風邪やインフルエンザでも昔から熟知されていることなのです。しかしこれまでそんなことで大騒ぎしなかっただけです。狭いタコツボ的分野で研究してきた専門家が、風邪やインフルエンザの患者を診ることがなかっただけです。これまで風邪で嗅覚や味覚がおかしくなることは年寄りなら誰でも経験して知っていることです。基本的に後遺症のない病気などはありません。たかが風邪、されど風邪。風邪は万病の元です。死者が多い冬にお年寄りが亡くなるときは、多くが風邪をこじらせて肺炎で亡くなることが多いのです。日本では高齢者を中心に毎年130万人もの人が亡くなり、そのうち3分の1ががん患者です。次に心臓、脳の血管障害、4番目が肺炎、5番目が自殺の順です。自殺だけで2万人が亡くなっています。今回のコロナ騒動で失業や廃業に追い込まれて自殺した方は、コロナの死者をはるかに上回り、今後、ますます増えていきます。だいたい一歩も外に出なかった100歳近いおばあちゃんがなぜコロナで死んだか?≠ニいうニュースで騒いでいますが、それは寿命なので馬鹿騒ぎにすぎません。そんなことすら分からなくなったのが日本です。
 
―――日本でのコロナ死者がこれまでの累計(2021年4月1日まで)で1万人弱だとか?
井上
   そのカウントの仕方も感染症分類2類のおかげで大きく水増しされています。厚生労働省がPCR陽性者は死因の如何を問わずコロナ死として届けるように≠ニの通達を出した昨年6月の累計死者数1000人以降は、誰も正確な死因を知ることができなくなりました。先ほどのおばあちゃんも、死後PCR検査をしたらコロナ陽性反応が出たというだけです。日本人の平均寿命をはるかに超えた年齢では免疫力の低下をはじめ、些細な原因で亡くなられます。これは寿命であり、大往生です。例えば交通事故で亡くなっても死後PCR検査で陽性になればコロナ死にカウントされます。お年寄りは風呂場で亡くなる方も多く、これも死後にPCR検査で陽性になればコロナで亡くなったことになります。交通事故で亡くなった人がコロナウイルスを持っていただけで、発症もしていないのにコロナで亡くなったと判断されることは医学常識を無視した極めて非常識なことです。死亡率1位のがんでも、2位の心臓病でも死後PCR検査が行われています。指定感染症2類とはそういう分類なのです。PCR陽性者はすべてコロナ死になりますから、今後は日本人3位までの死因が統計学上は激減することになります。そもそもPCR検査自体がコロナに感染している証明にはならないのです。
 
―――PCR検査では感染しているかどうかは分からないのですか?
井上
   そうです。厳密に言えば感染者数は世界中で誰も正確に把握していません。ウイルスが口に付着しただけでは感染とは言いません。正確にはウイルスが細胞内に侵入したときに感染者になります。しかし、不顕性感染という言葉があるように、感染しても必ず発症するとは限りません。とくに新型コロナではこの不顕性感染者が大半なのです。運悪く発症した患者さんを医師が診断して初めて新型コロナ感染者になります。ところが実際にはPCR検査で陽性になっただけで感染者とみなされています。これも医学の基本常識を無視した馬鹿げたことです。PCR検査は、ウイルスのわずか0.3%程度の断片を鋳型に増幅して遺伝子のカケラを超高感度で検出する方法です。そもそもそれが感染力を持つ強毒型や弱毒型のウイルスのものなのか否か、それとも感染力を失った残骸や遺伝子のカケラに過ぎないのかは区別できません。そのためにPCR検査キットにはこれはウイルスを診断するためのものではありません。あくまでもRNAの断片を検出するための研究用キットです≠ニいう注意書きがあるくらいです。ノーベル賞をとったPCR検査の開発者も感染症の臨床診断に使うべきではない≠ニ断言しているのです。
 
―――無症状の人でも感染させると言われているけど、そもそもの検査自体が間違っているとしたら、経済の停滞、若い人たちの喪失感など計り知れない人災では?
井上
   無症状のPCR陽性者が他人に感染させる確率は0.7%以下と極めて低いことも報告されています。たった0.7%のために多くの人が座敷牢の様に隔離されています。今回は国民の全員が被害者ですが、実はテレビを見て何も考えずに過剰反応している自分も加害者なのだと思っていただきたい。今回のコロナ禍では大変多くのものを失っています。いい歳の大人が過剰反応して、子供や孫の未来を食い散らかしているのです。大人は早く正気を取り戻せというのが私の主なメッセージです。魔女狩り的ターゲットにされた飲食店の感染などは5%程度であり、60%以上が家庭内感染であることが判明しており、飲食店は政府の無策を棚にあげたスケープゴートです。しゃべるからいけない≠ニいう誤解をさせたのは、スーパーコンピュータ富岳の映像です。あれを見るとみんな震え上がってマスクして、寒い真冬に窓を開けています。
 
―――逆に風邪をひくのではないかと?
井上
   そもそも風邪の対策は温かくして湯気を立たせるというのが昔からの予防法ですから。高温多湿になるとRNA遺伝子が早く壊れて、ウイルスの感染力がなくなるのです。今回、ファイザー社のワクチンを、摂氏マイナス90度〜60度の超低温で保管輸送しなければならないのもこのためです。それなのにこの常識を忘れ、真冬の北海道や地下鉄は一生懸命窓を開けて走っています。高速で走る地下鉄の車内で得たいの知れない微粒子や粉塵などが吹き荒れる様をスーパーコンピューター富岳で映像化すればさぞかし震え上がるような映像になると思われます。人は恐怖心で視野狭窄に陥ると、このような馬鹿なことを一生懸命真面目にしてしまうのです。ノーベル賞学者までが、ジョギング中にマスクが必要であり、ご丁寧に二重にするのがお勧めなどと言っています。狭いタコツボの中で研究競争に明け暮れると、広い世界で蚊が刺したようなコロナが、巨大な恐竜のように見えるのでしょうね。
 
   蚊を鶏小屋の網で防ごうとしているマスクも3密もロックダウンも無意味
 
―――感染症学の学者が風邪をひいたおじいちゃんおばあちゃんを診たことがない、というのと同じですね?
井上
   そもそもマスクの編み目とウイルスのサイズを比べると、感染者の口から、つばと一緒に飛沫が出ていくのを少し押さえる効果はありますが、外から入ってくるウイルスを予防する効果はありません。鶏小屋の網を蚊が行き来するようなものです。事実、デンマークでの無作為比較試験では新型コロナに対しては、マスクは感染予防効果がなかったことが証明されています。
 
―――マスクだけではなく、三密もロックダウンもあまり意味がないと?
井上
   データを見る限り、これらにもほとんど意味がありませんでした。三密回避≠ニは同じ時間に同じ場所に集まらないことを意味し、人口密度が関係します。アメリカやスウェーデンは日本よりも人口密度が95%も少ないので、なにもしなくてもすでに日本よりも95%減が日常です。しかも彼らは車で移動しているので、超過疎地で生活しているような環境です。それなのに日本や東アジアよりも100倍近い死亡率です。だから三密のせいだ、三密を防ごう、などというのは学問的にあり得ないことなんです。日本の山手線や地下鉄などは世界一、3密状態なのです。3密どころか、ぎゅうぎゅう詰めの満員密着世界ですよ。そして日本には、昨年の3月ギリギリまで中国からたくさんの観光客が来日していました。実は、それが逆によかったのです。
 
―――というと?
井上
   ここ数年、中国から日本全土にたくさん観光客が着てくれたいました。昨年も早い時期に多くの中国人観光客がコロナの弱毒株を運んできてくれたので、我々は知らないうちに免疫の軍事訓練ができていたのです。これは東アジアの国々も同じであり、これらの国々では死者が極めて少なかったのです。
 
―――日本人は世界一清潔だからとか、家で土足じゃないから、ハグをしないから、というのはあまり関係ないんですね?
井上   確かに清潔で健康状態が良好というのは、免疫力の強化や維持に必要なことです。アメリカや南半球などでは貧困層がバタバタと亡くなっています。貧困層は衛生状態も、健康状態も悪く、肥満、糖尿病、心臓疾患の人が多いですね。これらの人々は病院にかかるお金もないので、コロナでも風邪でも死亡率が高くなります。しかしハグ、土足、マスクなどよりも、ウイルスには免疫力しか戦えないのです。ウイルスには、毎年の軍事訓練の有無が大切なのです。
 
   基礎疾患のない元気なお年寄りはどんどん孫や子に会うべき
 
―――私たちはどうしてもノーベル賞をはじめとした専門家を崇め奉る習慣があるような気がします。身近なところでは、お医者さんは人間的にもみんな偉いと思ってありがたがってしまう。あ、医学博士を目の前にしてすみません。
井上
   いやいや、私も筋金入りの藪医ですからね。私の名刺には医者いらずの健康長寿処方箋≠ニ記してありますから。私が持っている免許(船舶免許やスキューバーダイビングのレスキュー資格など多数)のなかでいちばん頼りないのが医師免許です(笑)。それにしても日本人はどうしてこんなに小児病的になってしまったのかと思いますね。江戸時代の文化や都市などは当時世界最高峰だった。イギリスの海賊なんか足元にも及ばなかったのです。それがどうしてこうも情けない状態になったのか。人は約20年ごとに無垢の新生児として生まれてきます。生まれてから20年の間にしっかり勉強すればチンパンジーから人に進化できるのです。この文化を継承していくのが人類の成長なのです。伊勢神宮が20年ごとに式年遷宮を行う文化は、20年ごとに繰り返すことにより、建築様式を継承させるためでもあり、生物学的な設計思想なのです。神社仏閣も生物の生存のシステムを見える化したひとつの脳の世界なのです。
 
―――勉強し続けないと退化する脳と伝統建築技術の継承は同じことだと?
井上
   とことが、現代は、記憶や知識が武器である時代ではなくなったのです。小さなスマホ一個で世界中の様々な現象や歴史などを知ることができるのです。そうなると、この知識をどのように使うかという思考力と俯瞰的なものの見方が重要になってきます。
 
―――それが今回コロナ騒動につながるわけですね?
井上
   テレビ局はコロナ騒動を煽るほど視聴率が取れるので、海外の悲惨な状況で上書きしながら、やがて日本もそうなると恐怖心を煽ってきました。そのために経済が衰退し、視聴率が良くてもスポンサーまで広告費を払えなくなりつつあります。自分で自分の首を絞めているのが今の日本のマスメディアです。NHKまでもが不確かなフェイク情報を垂れ流している状況です。そもそも交通事故やインフルエンザで毎年5000人から1万人の方が亡くなっていますが、これで運転禁止令や緊急事態宣言など出されることはありません。昨年のお盆の1週間でマスクをしていたために熱中症で16000人もの人が救急搬送されて、850人が重症化して30人も亡くなってしまいました。真夏にマスクをすることは子供や高齢者には大変危険です。しかし、ほぼ全員が一生懸命にマスクをし続けています。日本ではウイルスの実害よりもメディアが偏った恐怖心と情報の暴走によるインフォデミック(インフォメーションとパンデミックを組み合わせた造語で誤った情報が広がり社会に深刻な影響を及ぼすこと)が、政府や国民を過剰反応させ、社会的同調圧≠ェ国民を萎縮させて、人災を深刻化させています。
 
―――萎縮という話で、知り合いの整体院の先生が、コロナでお年寄りの症状が深刻化しているというのです。週一でまめに通っていたおしゃべり好きなおばあちゃんが、コロナが怖くて来なくなったんです。どうしたかと聞いたら、家で転んで大腿骨を骨折して、退院したらボケてしまったいうんです。元気で朗らかだった方があっという間に転落してしまう。似たような方が何人かいて心配だと。
井上
   まったくそのとおりですね。お年寄りは感染するとすぐ死にやすいなどと恐怖心を煽るので、みんな閉じこもってしまいました。そもそも免疫力は食事だけでなく、人と会って話したり笑ったり、歩くことだけでも脳に刺激を与えて強化されます。とくにお年寄りは巣ごもりなんかしていたら、逆に生きる能力を衰退させてしまいます。外に出ないことで病原体による抵抗力も低下します。私は、この1年は、お年寄りが基礎体力を大きく失った1年だったと思います。大きな持病がなく、普通に生活ができているお年寄りは、毎日散歩をして、積極的に子供や孫に会うべきです。そして弱毒株を少しずつもらってください。健康であればコロナごときで簡単には死にません。
 
   新型コロナワクチンを打ってはいけない3つのわけ
 
―――次にワクチンのお話を伺いたいのですが、まず率直に、先生はワクチンを打ちますか?
井上
   もちろん打ちませんし、打つ必要もありません(きっぱり)。私は後期高齢者の不良老人ですが(笑)一昨年の暮れ以降も道頓堀や御堂筋線などで毎日街中を徘徊しています。そのために多くの中国人観光客などとも接触しており、少なくとも数回は武漢由来の弱毒コロナ株に感染して、知らないうちに免疫の軍事訓練をしています。コロナ免疫では完全武装しているに等しい状態にあります。今回新型コロナにかかっても重症化することはないと確信しています。仮に新型の変異株に罹って発症しても、交差免疫により数日間安静に寝ていれば治る状態にあります。日本も世界も未だに過剰反応して騒いでいますが、ヨーロッパやアメリカも含めてすでに集団免疫が確立されつつありますので、今後はウイルスの実害は少なく推移しますので、過剰反応しないことが大切です。しかも今回はパンデミックによる過剰反応で、ワクチンに要求される安全性試験が無視されて、いきなり人体実験が開始されてしまいました。そもそも集団免疫のおかげで圧倒的に死者数の少ない日本人がリスクを冒す必要はどこにも見られません。
 
―――リスクというとやはり副作用のリスクがあるという?
井上
   私が今回ワクチンを焦って接種すべきではないと考える理由は3つありますひとつは安全性をすっ飛ばしているということです。そもそもワクチンというのは健康な人が摂取するサプリメントみたいなものです。抗生物質や薬というのは病人に投与するものですが、それは必要がるから使うわけで、万が一、健康な方で死者が出たら大変なことになります。だから普通の薬よりも何倍も安全性をチェックしなければならないのがワクチンなのです。それをパンデミックだからといって一気に安全確認をすっ飛ばして認可されるようねワクチンは、その善し悪し以前に使ってはならないのが医学の常識なのです。パンデミックとメディアが偏った恐怖心が医学の基本を忘れさせているのです。
 
―――良かろうが悪かろうがという話で、ファイザー社のワクチンは90%の予防効果があると言われていますが、先生は効果があると思われますか?
井上
   ある一定の効果は確かにあると思います。しかしワクチンの90%に有効という意味は、1000人の人がワクチンを接種すると、900人が罹らなくなるという意味ではありません。ワクチンを打たないと1000人の中で10人がコロナに罹る場合に、ワクチンを接種すると、ひとりしか罹らなくなるという意味です。したがって10人からひとりに減少して90%になるわけです。摂取した人の90%が罹らないというわけではないんです。ワクチン接種がいちばん進んでいる国としてイスラエルがあげられますが、そこでワクチンを接種した後よりもはるかに感染者や死者が少ないのが日本の状態なのです。発症者、重症者、死亡者などが最初から圧倒的に少ない日本でワクチンを接種する意味はありません。
 
―――数字のマジックだ。今回のワクチンは、従来のものと根本的に違うとか。それはどのような違いが?
井上
   現代のワクチン開発は、昔のようにウイルスや細菌などを弱毒化して使用する古典的な方法ではなく、ウイルスの特定部位を定めて、そこに結合する特異的な抗体をつくらせる遺伝子工学的手法が主流です。そのためにコストが安く、開発スピードも桁違いに速くなっています。ワクチンは病原体に対する有効な武器ですが、逆に強い副作用や後遺症が大きな問題になることもあります。特に、コロナウイルスのように突然変異の激しいRNAウイルスでは抗体と結合することで病態が悪化して死亡する抗体依存症感染増強(ADE)が起こる可能性があります。実は18年前のSARSのときにこのことがわかり、ワクチン開発が凍結されました。これはRNAウイルスに共通の現象であり、そのためにSARSやMERS、デング熱、エイズ、エボラ、C型肝炎などの強毒ウイルスに対しても未だに安全なワクチンは開発されていません。遺伝子ワクチンの開発は、約20年前の米国同時多発テロの際の炭疽菌テロ事件を契機に、軍事物質として開発がスタートしました。しかし、その後の20年間で遺伝子ワクチンが使用されたことはなく、今回が初めての試みなのです。

 
―――今回のコロナワクチンの後遺症などはいつ頃出るものなんでしょうか?
井上
   それは誰にも分からない。現時点で心配されている副反応は、接種直後に見られるアナフィラキシーショックなどです。しかし、従来型のワクチンでも、ある一定の割合で起こりうることです。遺伝子ワクチンでは体内で遺伝子の組み換えが起こる可能性が懸念されています。その可能性もありますが、これは誰も予測できず、やってみないと分からないというのが事実です。私が使うべきではないというふたつの目の理由は、何が起こるか誰にも予測できないからです。今回は、ワクチン開発が困難であったコロナウイルスに対して、遺伝子ワクチンが初めて使用されるという、二重問題を抱えているのです。人類史上で類を見ない壮大な人体実験が、医学史上で初めてスタートしたのです。
 
―――映画の予告編のようなことが現実として起ころうとしているんですね?
井上
   そして今回のコロナワクチンに対して特に慎重に対応すべき3つ目の理由は、動物実験のデータが開示されていないということです。実は、動物もコロナに罹るので、昔から猫コロナ、犬コロナの研究は行われてきました。そのなかでも腹膜炎を起こす猫コロナは比較的よく研究されています。人間と同様に猫でも腸にコロナウイルスの感染受容体が多いのです。実は、猫にコロナワクチンを接種した結果、2年以内にすべて死んでしまったことが分かっています。人でも猫コロナワクチンと同じ現象が起こるか否かは不明です。今回、ファイザーもアストロゼネカ社も動物実験をやっているはずですが、この情報は一切開示されていません。ファイザーを解雇された副社長が自社のワクチンの治験をやめるべきだと訴えていると報道されています。この報道の信憑性は不明ですが、私は科学的にあってもおかしくはないと思っています。
 
   免疫力の70%が腸にあるから腸が感染するとトイレが危険!
 
井上   50年前に安全なワクチンを開発することが私の大学院の研究テーマでした。しかしその後は活性酸素や感染防御学の研究で、ワクチン開発から離れ、今回は50年ぶりに感染症やワクチン研究を改めて俯瞰視する機会になりました。これまで風邪の研究などは誰も興味を持ちませんでしたが、今回は新型コロナのパンデミックで様々なことが一気に明らかになりました。それがゲノム科学やAIによる研究の成果です。私のスマホやパソコンには毎朝『ネイチャー』『サイエンス』『New England医学誌』などの国際学術誌論文が届きます。後期高齢者なので朝5時には目が覚め、朝飯前に世界中の新しい論文を読みながら、大事な医学情報を一般の方々に分かるように本やYou Tubeで紹介し続けています。
 
―――これらの学術誌は通常、論文掲載に関しては厳密な審査があるそうですが、コロナの論文に関しては審査が簡略化され、すぐにフレッシュな情報を世界規模で共有するようにしていると聞いたことがあります。
井上
   そうなのです。これは素晴らしい判断であり、世界中の新しい研究内容が査読前でも閲覧できるようになっています。コロナワクチンと入力すると、即座にこの小さなスマホの中に、分子レベルから世界規模の感染まで出てきます。世界中の情を網羅的に解析するつことにより、この1年間で新型コロナに関する膨大な医学情報が手に取るように明らかになりました。
 
―――最後に、私たちはこれから過剰にならず、どのようなことを重点的に予防していったらいいのでしょうか?
井上
   それは私たちがこれまで感染症対策として行ってきた手洗いやうがい≠ノ加え、今回のコロナでは鼻洗浄≠ェ大切です。PCR検査も鼻粘膜のサンプルを使うように、生理食塩水で鼻粘膜を洗浄することで多くの病原体の侵入を軽減できます。この洗浄液は1ℓのペットボトルに水道水と小さじ1杯(9g)の食塩を加えて簡単に作れます。また、食後の歯磨きを怠らずにオーラルケアすることが大切です。ちなみに歯周病のある方はコロナや他の病原体による感染のリスクが20倍も高いことが分かっています。一方、元気な高齢者は毎日散歩などで足腰を鍛え、発酵食品や食物繊維の多い食事を多めに摂取されて、腸内細菌の多様性を維持して免疫バランスを整えることが大切です。一方、糖尿病などの生活習慣病、基礎疾患を抱えている高齢者や抗がん剤治療を受けている方々は、感染するリスクの高いところには近づかないことです。そしてさらに私がお勧めしたいのはトイレの洗浄や消毒≠ナす。
 
―――トイレですか?どうしてでしょう?
井上
   コロナウイルスの受容体であるACE2は小腸に最も多くあり、感染すると便と一緒にウイルスも排出されるからです。そのためにトイレで感染する可能性がとても高いのです。公共施設での感染や、家庭内感染も、トイレを介して起こっている可能性がかなり高いと考えられます。マスクは口よりもお尻にすれが有効、とのギャグもあるくらいです。とにかく私は、この社会的同調圧の空気≠ノ支配された、無意味なマスクや自粛などの過剰反応で失われた、心豊かな日本をもう一度取り戻したいと願っています。ステイホームではなく「ステイ・クローズ」(親密な関係)を提唱したいです。それがこれからの若い方々の心身ともに健康な生活を応援する重要な絆になると思います。

 
   井上先生には、今回、急な取材依頼にも関わらず、新型コロナウイルスのこと、感染症のこと、ワクチンのこと、メディアの怖さ、私たちの愚かさなど、本当に多岐にわたり貴重なお話をしていただきました。ありがとうございます。
   活性酸素やSODは井上先生の研究のライフワークで、丹羽先生にもいろいろと助言させていただいたお話なども伺いました。最初からとても親近感を持って接していただき、本業の医学研究だけでなく、珊瑚の研究で目から日焼けする現象≠窿Tングラスの開発、また大阪市立大退官後は東日本大震災で宮城大学の副学長として災害科学や放射能で汚染された土壌の微生物や農業問題などにも取り組んでおられたと伺いました。
   文面からも垣間見えるとおり、とてもチャーミングな方で、なによりも若々しい。後期高齢者に入りましたおっしゃたのでしが、そんでもない。黒のスリムパンツ姿で颯爽としていて、やはり様々なことにチャレンジしている人は違うなと感心することしきりでした。先生にはぜひまたお話を伺いたいと思います。