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1970年を境に
がん、難病患者が激増した

それで、僕はSODを何とか薬にしようと思いまして、フランスの生化学研究所に行き、赤血球からSODを抽出してものを作ってもらったんです。人間は牛の肉を食う。だから牛の血液は捨てるんです。それを大量にもらってきまして牛の赤血球からSODを抽出しまして、いよいよ厚生省の許可というところまでいったんです。そしたら、狂牛病です。僕はおそらく日本で狂牛病を知ったナンバー1ですね。僕がこれを作っていたとき、牧場で急に牛がプシャーンとへたばって起き上がれなくなった。どこを調べても悪くない。そこで解剖してみたら、脳がボロボロ。ですから30年前から牛の血液から取った薬は一切製造中止になり、ポシャってしまったわけです。
   せっかくここまで10年、20年と活性酸素、SODの研究をやってきたのに使えないとなり、ガックリでした。
   SODが作れなくて困ったなといっていたころ、1970年くらいにがん疾患がものすごく増加したんです。加えて膠原病、重症アトピー性皮膚炎も増加しました。原因は、1970年の地球の環境汚染が飽和状態になっていたからなんですね。要するに以前は、活性酸素は人間の身体の中だけでできていた。それが環境汚染で大気中に化学物質をどんどん排出して、それらが人間の身体の中に入ってきて細胞の壁を傷つけてがん、膠原病をどんどん悪くすることを臨床血液学会が発表したんです。
   僕が医者になって5年、10年は、30歳、40歳の肺がん・胃がん・胆のうがんはいなかった。がんと言ったらみんな60歳以上。どうしてかといったら、年をとるとみんな身体がボロボロになってくる。そうすると、細胞の遺伝子が崩れてくる。遺伝子が崩れてくると突然変異を起こしてがん化する。これががんの全てです。60歳以下のがん患者はほとんどいなかったです。ところが私が医者になって5年、10年して、若い進行性のがんが増え始めた。今までは自然に老化して細胞の核の中にある遺伝子が崩れてきてたのが、外から、環境汚染が活性酸素を出して、活性酸素が血液の中に入って生きて腎臓、肝臓、肺などの細胞を一方的に傷つけてがんを起こしている。それが60歳以下の発症につながっていたんです。すべては1970年の環境汚染が飽和状態になった年が始まりでした。

 

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