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NOx濃度分布地図と
難病患者分布地図が一致

身体の外で活性酸素をボンボン出す汚染物質とはなにか。その汚染物質はほとんどが二酸化窒素です。これは、油を燃やした煙、自動車、ガソリンを燃やした煙、それから重油を焚いたあとに出る煙です。これらが活性酸素のいちばんの原因。自動車やダンプカーの排気ガスと工場の煙突の煙、製鉄工場などのばい煙。これらが二酸化窒素を出して、この窒素化合物(NOx)が活性酸素を出すわけですね。
   もうひとつ、活性酸素を出す外的要因に紫外線があります。紫外線は当たるたびに活性酸素を発生させて、カビやばい菌を殺す殺菌作用があります。

   ところが、ご存知のとおり1970年の環境汚染をピークにフロンガスがオゾン層をむちゃくちゃ破壊して紫外線の量が昔と比べて5倍、10倍になったわけです。だから、紫外線から発生する活性酸素もめちゃくちゃ増えてきたということです。自動車、ダンプカーの排気ガス、工場の煙突から出る煙、紫外線と、都会にいるみなさんは特に活性酸素にうずもれて生活していることになります。だから、がん、膠原病、アトピーになるのは当たり前ですよと。それ以外に、農薬・殺虫剤・医薬品・抗がん剤も、がん・膠原病を悪化させる要因ということです。

   私は30年位前から、大人になっても治らないアトピーの重症患者、いろんなところを回って、食事療法を始めあらゆる治療をしても、何をしても治らない患者さんを診ていました。ところが15年位前に私の治療法をテレビが聞きつけて、日本テレビ、TBSが何度も取材に来まして、ただでも忙しいのにテレビに紹介され、全国の重症・難病患者さんが全部、うちに集まりまして大忙しになりました。
   今、厚生労働省の調査では、アトピー患者は全国で37万人いるそうです。当時、年間のうちの入院患者は3千人だったのが、全国の診療所も含めて10万人くらいの患者さんが押し寄せて、僕はめちゃくちゃ忙しかったけど、日本皮膚科学会に論文をまとめて発表したんです。そこに日本の地図を載せ、うちに来た患者さんがどこの出身が多いか、日本地図に点を打っていった。そしたら、環境庁が1999年に大気中の窒素酸化物の濃度を測定した、その測定の1位から5位と、うちの患者の1位から5位がまったくいっしょだったんです。東京、大阪、名古屋、北九州、岡山。これは、決して人口の多い順ではない。4位の北九州は、北九州工業地帯で、八幡製鉄を始め、日本最大の製鉄工場が乱立している工業地帯。3位の名古屋と5位の岡山。これは共通した工業地帯がある。石油化学コンビナート。名古屋は西の端が四日市コンビナートで、東の端に世界最大の自動車工場トヨタがある。岡山は水島コンビナートがある。西の端には日本鋼管という日本最大の製鉄工場がある。
   窒素酸化物の濃度と難病はきれいに比例するということの証です。

 

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